「日本語学習と企業内研修」第25期生、九州へ研修旅行

翌13日は、まず日産自動車九州工場を訪問。乗用車の生産工場を見学しましたが、その作業工程の大半が完全自動化されていました。無人で働く機械に感心しつつ、どこか非現実的な世界にいるような気がしました。この工場見学で、近代的な日本企業における作業がどのようになされるのかに関して大観を得ることができました。

次に鳥栖市にあるユニット住宅製作販売最大手の西日本セキスイ工業株式会社を訪問。同社はこれまでに200万戸の住宅を販売し、従業員数は16,000名を上回るとのこと。同社のユニット住宅は、まず約4×2×2メートルの大きさの鉄骨ユニットを工場で製造しておき、現場で組み立てるというものです。現地では組み立てるだけなので作業は1日で終わり、建築作業が天候に左右されるということもありません。デザイン面では私達の趣味にはそぐわないものもありましたが、板と鉄骨から、バスやキッチンなどの設備を備えた組み立て用のユニットが作成される様子は、とても印象的でした。

この日はお茶の生産で有名な嬉野にある旅館、和楽園に宿泊。お茶の香りがする温泉につかって疲れを癒したあとすばらしい日本食を堪能しました。

14日は、昔から宮内庁御用達の有田焼窯元として知られている深川製磁を訪問。深川製磁の食器は、皇室の行事で公私ともに使用されているとのこと。深川製磁の名前は日本国内にとどまらず、世界的にも有名で、1900年のパリ万博では金賞を受賞しています。作業場で絵付けの様子を見学しましたが、興味深かったのは、男性の職人が下絵を描き、女性が細かい彩色を担当していたことでした。私たちも絵付けを体験させてもらい、絵付けがいかに緻密な作業であるかを実感しました。絵付けをした皿は焼き付け後、旅の記念として東京に送っていただけるとのことでした。

続いて、海岸沿いに北上して、タンカー製造で有名な名村造船所を見学。名村造船所には複数のドックがあり、バスを使わないとすべての施設を回れないほど、敷地は広大でした。名村造船所で独自開発された技術により、大型タンカーの走行中の方向転換がスムーズに行われるようになったそうです。ドックで建造中のタンカーを間じかで見ることができその大きさを改めて確認しました。この造船所の見学は今回の研修旅行のなかでも極めて印象的でした

福岡に向かう途中で立ち寄った鏡山の展望台から、唐津湾に沿って植えられた360年もの年を刻んだ松林、「虹の松原」の美しい風景を満喫しました。

15日は、まず福岡にある北九州エコタウンセンターを訪問。長年公害に悩まされてきた北九州市が立ち上げたプロジェクトの一つがエコタウンプロジェクトで、リサイクル企業と研究施設の集積したものです。説明を受けた後、使用済みペットボトルを再利用する西日本ペットボトルリサイクル株式会社と、蛍光管をリサイクルする株式会社ジェイ・リライツを訪問し、日本のリサイクル現場を間近に観察しました。
午後は、世界第二位の規模を誇る新日本製鉄八幡製鉄所を訪問。新幹線のレールや二日目に訪問した日産自動車が使用する鉄板はここで生産されています。
鉄が圧延を経て鋼板へと製造される工程を見学した後、環境にやさしい石けんメーカー、シャボン玉石けんを訪問。同社では社長自らが会社の成り立ちや無添加石鹸が合成洗剤より優れている点を説明して下さいました
最終日16日は、武吉博多人形工房を訪問。武吉さまの手により生み出された人形の生き生きとした表情や芸術的な彩色には目を見張る思いでした。私たちのために形をつくるところから彩色まですべての工程を見せてくださいました。その後、博多駅で解散し研修旅行は終わりました。

日本の経済活動および文化を様々な角度から垣間見ることができた、この実り多い研修旅行を企画・実施してくださったDAADに心より感謝いたします。

「日本語学習と企業内研修」25期生一同

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