課程の構成

バチェラー(Bachelor)やマスター(Master)の課程はモジュールに分かれています。モジュールとは、同じテーマの講義、ゼミ、演習などから構成される勉学単位です。1モジュールには、週6〜10時間の講義などが含まれます。モジュールを修了するとポイントが取得できます。課程を修了するために必要な総ポイント数はそれぞれ規定されています(ECTSを参照)。

マギスター(Magister)、ディプローム(Diplom)、国家試験 (Staatsexamen) といったドイツの伝統的な課程においては、基礎課程(Grundstudium)と専門課程(Hauptstudium)に分かれています。基礎課程においては、専門分野の内容および方法論の基礎を学びます。基礎課程では、成績つき履修表や受講証明書を取得すべき講義(必修授業と選択必修授業)が決められています。中間試験(Zwischenprüfung または Diplom-Vorprüfung と呼ばれる)に合格すると専門課程に進級できます。学科によっては基礎課程修了証のみで専門課程に進級できる場合があり、この場合中間試験は必要ありません。
専門課程では、選択の自由の幅が広がります。重点を決め、専門を深め、研究職で必要とされる能力を身につけます。専門課程は、それぞれの課程の修了試験(論文および口頭試験)の合格をもって修了します。専門課程の修了証が就職の際に考慮される学歴となります。

課程の開始時期と修了年数
1学年は通常2つの学期(ゼメスター)に分かれており、10月に冬学期が、4月に夏学期が始まります。授業があるのは夏学期が3ヶ月間、冬学期が4ヶ月間で、それ以外は前後学期の予習・復習およびインターンシップを行うための休講期間(期末休暇)となっています。
各学科ごとに履修規定によりそれぞれ在学制限年数が定められており、この期間内に学科を修了します。この在学制限年数には、インターンシップのためのゼメスター、留学のためのゼメスター、修了試験のための期間も含まれます。在学制限年数は多くの場合、ディプロームやマギスターなど伝統的な課程では9ゼメスター、バチェラーでは6ゼメスター、マスターでは2〜4ゼメスターとなっています。

授業 (Lehrveranstaltungen)
総合大学にはいくつもの授業形態があり、大学や学科ごとにその意味合いが異なる場合があります。一般的なものをいくつか挙げてみましょう。

講義(Vorlesungen)
講義は、教員が特定のテーマについて説明をするものです。学生は授業前および授業後にテキストを読んで予習・復習にあたります(通常、参考文献リストが用意されます)。出席すると、出席証明書が発行されます。学期末には多くの学科で、授業内容の習熟度を確認する筆記試験が行われます。

ゼミ (Seminare) と講座 (Kurse)
ゼミと講座は、教員の指導のもとで学生が専門知識に関して課題を提起する場で、研究発表、学生や講師との討論、そして総括を中心に進められます。履修証明書(Schein)を得るには、研究発表、レポート作成または筆記試験を行う必要があります。ゼミと講座が講義内容の掘り下げや応用に活用されることもあります。ゼミと講座では参加者に積極性が求められるため、小グループで行われます。希望者の多い学科では、早めの申し込みが必要となります。

チュータークラス (Tutorium)
チュータークラスは、講義やゼミの内容をより深く理解するためのもので、上級生がチューターを務めます。上級生ではなく、教員や講師、助手、または研究員が指導するものは、演習(Übung) と呼ばれます。

コロキウム (Kolloquium)
修了試験を控えた学生は、コロキウムと呼ばれる会合で交流します。これは、参加者が研究中の論文を提示し、専門を同じくする聞き手と討論できる場です。

補習授業(Repetitorien)
教員の指導のもとで授業内容を復習し、修了試験に備える補習授業も、かなりの数の学科で行われています。補習授業は、学外の専門家も担当し、数週間の研修旅行となる場合もあります。

インターンシップ (Praktikum)
多くの学科において民間企業や公共・文化施設で研修生として働くことが必修となっています(日本のインターンシップとは異なり数ヶ月間)。インターンシップは将来就く職業を見定める機会であり、教員がその手配に当たります。自然科学系の学科では、理論面と実践面の授業が密接に関連しています。たとえば実験室では、研究員の指導のもとに化学物質の分析や合成、測定機器の操作法を学びます。医学生の場合は、休講期間に病院や開業医、およびその他の施設での数ヶ月間の医学研修 (Famulatur) が必修となっており、最終学年は病院での実習年度(das Praktische Jahr)に充てられます。

オンライン授業モジュール
多くの大学で、従来の授業を補完するオンライン授業モジュールが導入されています。学生はインターネットを通じて配信される講義やゼミナールに参加し、発表したり課題の提出を行います。授業はストリームとして配信されますので、学生は好きなときに呼び出すことができます。最近では履修の全課程をオンラインで修了し、正式の学位を取得することも可能となっています。

参考リンク
www.studieren-im-netz.de
連邦・州が主催する、インターネット履修課程とインターネット授業に関するポータルサイト